私の家の大家さんの話です。
大家さんのお母さんは大家さんが小さいころから病気がちで、家の2階で殆ど寝たきり状態だったそうです。
毎日、朝は鍼灸師さん昼からはお医者さん、1日のうち2~3回ぐらいは何らかの療法を受けたり、医師が往診していて
お母さんはいつ死んでもおかしくない状態だったらしい。
大家さんが小学校の中学年くらいだったある日、学校に居ると、先生から「家の方が火事らしいから早く帰りなさい」と言われ
同じ方向のお友達と2人で急いで学校を後にした。家に近づくと、煙が出ている方向がやっぱり家の方で、更に急いだ。
だんだん真っ赤な炎も見えて来て、それが自分の家だと分かると2階で寝ているお母さんの事がもっと心配になった。
やっと家に着いたが、玄関の方はもう入る事も出来ない状態で、急いで家の裏手に回り、2階に繋がる階段に駆け寄った。
そこで小さかった大家さんが目にしたものは・・・・・
寝間着の前合わせもはだけて、物凄い形相で仁王立ちになったお母さんが布団を2階から下に投げ落としているところだった。
家は焼けて無くなってしまったけれど、その後お母さんは病気が完全に治って、つい最近、100歳の天寿を全うされました。